批評

安山勉氏の助言と8人の司法修習生達

現在、リモートで新入社員複数に仕事を教えているのですが、リモート慣れがまだしていない私はかなり悪戦苦闘し、悩んでおりました。
そんな折、中学校時代の先輩であった安山勉氏(ブランドオフ前社長)から、たまたま連絡があり、悩みを相談。

そこで言われたのが
「仕事を教える前に個々の社員の特性を見極めることからはじめてはどうだ?」
「私ならまず、受動的か能動的かこの二つのどちら側にいるか判断するね」

安山勉氏の助言を参考に、新入社員だけでリモートワーク向けの社内改善企画を進行してもらうことにした。
年配の私よりリモートは慣れているだろし、現社内でも答えが見つかっていないものを設ければ、彼ら彼女らの意見、アイデアが活発に出てくることが期待できる。
フジテレビ系月曜ドラマ「ビギナー」※のように前向きに取り組んでくれることに願う。

※フジテレビ系月曜ドラマ「ビギナー」概要

難関と言われている司法試験を突破した某会社の苦情センター勤務のOLだった楓。
ミムラの初主演作品としても話題となりました。そんな楓を取り巻く年齢も環境も価値観も違う司法修習生として集まった8人。

堤真一やオダギリジョー、松雪泰子など実力個性派俳優陣達が脇をかためています。
法律家として「ビギナー」な人間模様を描いたドラマ。

なかなか癖のある仲間達だが事件を通し法律についてのやりとりはいずれ弁護士や裁判官、検察官を目指す上で大きな経験となるのであろう事が垣間見える作りになっています。
数々の事案に取り組み皆それぞれの思考や思いを交差させながら進んでいくストーリー展開はとても楽しめます。

生きる上での背景や環境下において一人として同じ感性を持つことはなく、色々な価値観がありそれもまたよいと思える心地よさが画面から伝わります。
この登場人物と自分の感性は近いなど照らし合わせて見るのもまた面白味があります。

一見法律という難しい題材を取り扱っておりハードルが高いように思われがちですが、堅苦しさだけではなく人間味溢れる場面も多く一話一話見応えがあります。
演技力の高いキャストと内容にまた次回も必ず見たいと満足感のあるドラマになっています。

イノセンス 冤罪弁護士のリアル感

イノセンス 冤罪弁護士は、無実の罪で逮捕や起訴された人々を苦しめる冤罪に対し情熱と科学を武器に立ち向かう異色弁護士たちのヒューマン・リーガルエンターテインメント作品です。
凄腕弁護士として知られている黒川拓。

しかしその素顔は変わり者で取材が大の苦手です。
同じ法律事務所の新米弁護士和倉楓は、そんな黒川とタッグを組むことになり、四苦八苦する事になります。

拓の父親はエリート検察官であり、恵まれた環境で育った拓がなぜ報酬の少ない刑事事件の弁護ばかりを担当しているのかといった謎解きの要素も見どころです。
パワハラやセクハラ、医療ミスなど現実社会でも問題になっている事件を多く取り扱っていて、リアリティーがあり考えさせられ、コメディーだと思って見ると良い意味で裏切られます。

特に、医療弁護の難しさやスポーツ界のパワハラ問題の話は実際ニュースでもよく報道されるのでリアルにシンクロしています。
また、自白による状況証拠を重視してきたが為の冤罪事件の再審請求の困難さを扱ったエピソードは裁判制度に疑問を感じている人にも見てほしいと感じました。

しなやかなグッドワイフ

グッドワイフは、出産を機に弁護士を辞め、家庭の主婦として平穏に暮らしていた主人公が、検察官の夫の不倫や不祥事によって突然、生活のために働かなければいけなくなり、弁護士にカムバックして事件に立ち向かっていく物語です。
アメリカのドラマを原作としたリメイクの一種です。

主人公と同級生の弁護士が、影になり日向になり優しく助けてくれます。
初恋の再燃を思わせる様子やそれぞれの周囲の人間関係が複雑に絡み合い、感情も揺れ動いている様がドラマチックに描かれています。

主人公は母であるがゆえに、現実的な悩みも抱えています。
家庭を支えながら弁護士として勘を取り戻しながら法廷で勝ちをとっていく姿にも、思わずエールをおくりたくなります。

夫の汚職事件の真相は、最終回までサスペンス的にはらはらどきどきしてしまいます。
夫はいい人なのか計算高い悪人なのかもつかめず、人のいい同級生と対照的なキャラクター設定が面白いです。

妻VS夫の最終回も、美しく聡明な妻がきれい事ではなく、自分としっかり向き合い結論を出しています。
生き方の本質に迫る主人公のしなやかさが、魅力的で好感のもてるドラマです。

0.1%にかける刑事専門弁護士

「99.9 刑事専門弁護士」のドラマは、お金にならない事件ばかり扱う貧乏弁護士が、法律事務所の所長である斑目にヘッドハンディングされるところからスタートします。
主人公の深山は真実を追究することを絶対諦めない粘り強さをもっていて、何度も無罪を勝ち取っている実績があるからです。

日本の刑事事件は99.9%が有罪になるといわれるなかで、0.1%の無罪を立証していくことは非常に難しいとされています。
しかし彼は事件の再現を繰り返し試みるなど、小さな糸口を探して事件の真相に迫っていきます。

何度も司法試験を受け続けているパラリーガルの明石や、トッププレーヤーの佐田の個性がぶつかり合っていくところも面白さがあります。
深山が小料理屋で、オリジナルの料理をつくっている場面も楽しいです。

この小料理屋には、びっくりするようなゲスト客も来ていて華を添えています。
彼のおやじギャグは昭和の匂いがしますが、殺人や強盗などのどろどろした刑事事件に中での笑いをもてるアクセントになっています。

深山が事件の本質に向き合う時やひらめく時の、独特のポーズも面白いです。

「リーガル・ハイ」の古美門は堺雅人しか演じられない

堺雅人が演じる古美門は偏屈で毒舌で「正義は金で買える!」と言い張るのですが、勝率は100%という辣腕弁護士です。
そんな古美門のもとにやってきたのは新垣結衣が演じる、正義感が強い新米弁護士の黛真知子です。

全く性格が正反対の二人なのですが、黛は古美門のもとで終始手厳しく指摘されながら働くことになります。
手厳しく指摘されるというとシリアスな感じがしてしまうのですが、古美門の毒舌に黛も全然負けていませんし、同じくらい言い返します。

リーガル・ハイが面白いのは誰が見てもアウトだと思う発言し、第一に金、第二にも金という金のためにしか仕事を受けません。
裁判に勝つためならば「草の者」と呼ばれるスパイを雇い、犯罪まがいのことをしてしまう古美門なのですが、決めるときにはビシッと決めたり、意外と人情があったりもします。

「あぁ、いいシーンだな」と思っても、「いいシーンだったのに…」という展開が必ずあるのがこのドラマです。
ほぼ同時期に堺雅人が主演ドラマの半沢直樹があったのですが、半沢直樹も顔が激しく動くものの終始まじめな話であったのに対し、リーガル・ハイは終始堺雅人が古美門をハイにコミカルに演じ、時にセルフパロディではないかという場面もあるのも見どころです。